住まいづくり・住まい探しの情報ガイド
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【目次】
開放的で明るい吹き抜けは人気がありますが、吹き抜けをつくったことを後悔する声も聞かれます。理想の吹き抜けを実現するには、デメリットに対する対策や、採用する際に注意すべき点を把握しておくことが大切です。
ここでは、吹き抜けで後悔したポイントやその対策を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
メリットの多い吹き抜けですが、以下の理由で後悔したという方も少なくありません。
順番に見ていきましょう。
吹き抜けのデメリットとして、2階の居住スペースが狭くなる点があげられます。吹き抜けは1階の天井と2階の床を取り払ってつなげた空間であるため、当然2階の床面積が減り、部屋として使えるスペースが減ってしまいます。
家を建てる前に将来的な家族構成を想定し、吹き抜けを作った場合、2階に何部屋つくれるかや、納得した間取りになるかなどを家族でしっかり話し合うことが大切です。迷った場合はハウスメーカーなどに相談してみることをおすすめします。
上下階がつながった吹き抜けの空間は温度ムラができやすく、冷暖房効率が悪くなりやすいのもデメリットです。特にあたたかい空気は上へ上へと移動する性質を持っているため、下の空間では寒く感じられるかもしれません。
冬の寒さにはエアコンをつけた上で、吹き抜けにシーリングファンを取りつけて空気をかき回す、床暖房を取り入れて足元を暖かくする、全館空調システムを利用するなどの対策が有効です。全館空調システムについては後述していますので、ぜひ参考にしてください。
メンテナンスのしにくさも、吹き抜けのデメリットです。吹き抜けの窓は高所から太陽光を取り入れやすいメリットがありますが、高所にあるため掃除などのメンテナンスがしにくいのが難点です。
照明も取り換えが大変です。LED照明を採用することで取り換えの頻度を減らすことはできますが、それでも交換時は手間がかかります。照明や窓の位置によっては掃除や取り替えのたびに業者に依頼する必要も出てくるため、メンテナンス方法について、設置前によく話し合っておくことが大切です。
吹き抜けの後悔ポイントを見てきましたが、あらかじめ対策しておくことが可能です。
ここからは後悔することのないような対策やポイントを見ていきましょう。
特に冬などに、足元の冷えが気になる場合は、全館空調システムがおすすめです。部屋ごとにエアコンを設置するのではなく、各部屋や廊下、浴室やトイレといった建物の中の冷暖房を一元的に管理するシステムで、家全体を温度差の少ない状態にできるのが特長です。
吹き抜けのある部屋でも上下の温度差がなくなるほか、家全体の温度管理が可能となり、冬のトイレやお風呂は寒い、といった悩みからも解放されるでしょう。
寒い時期のヒートショックや夏場の熱中症への対策も期待できるため、室内の温度環境が気になる方は検討をおすすめします。
窓や照明のメンテナンスのしにくさに対しては、最初の設計段階からメンテナンスに配慮することで対策が可能です。例えば、吹き抜けの高い天井にダウンライトを取り付けてしまうと電球の交換が大変ですが、ブランケットライトやペンダントライトにすれば、業者に依頼しなくても自分たちで掃除や電球の交換が可能です。
窓に関しては伸縮できるモップなどが届く位置に設置するか、吹き抜けに沿った2階廊下を設置することで、メンテナンスがしやすくなるでしょう。
吹き抜けとは複数階を一つにつなげた間取りです。例えば、1階から2階にわたる吹き抜けの場合、吹き抜けは1階の天井部分と2階の床部分が取り払われている状態で、1階から上を見れば、2階の天井が見えるつくりとなっています。
玄関やリビングなどに取り入れられることの多い吹き抜けには、様々なメリットが存在しますが、何も知らずに設置してしまうと、住んでから後悔することになってしまうかもしれません。吹き抜けのメリットと、後悔しやすいポイントを見ていきましょう。
吹き抜けリビングにしたい!後悔しないコツや相性の良い間取りを紹介について詳しくはこちら
吹き抜けの主なメリットは、以下の3つです。
順番に見ていきましょう。
吹き抜けは、開放的な空間をつくれるメリットを持っています。吹き抜けが開放的だと感じられる理由は、吹き抜けによって天井が高くなり、視界に入る空間が広くなるためです。
吹き抜けが取り入れられることの多い部分は、家に入ったときにまず目にする玄関と、家族の団らんの中心となるリビングです。玄関のように周りが壁で囲まれた空間に吹き抜けを作る場合、玄関自体の間取りを広くし、階段や廊下の配置を考えて閉塞感が出ないようにした上で、階段の手すりの素材やデザインも工夫すれば、吹き抜けのメリットを最大限活かせます。
リビングはもちろん、玄関に吹き抜けを考えている方は、ただ吹き抜けを設置するだけではなく、家に入って最初に目にする様々な部分にまで気を配った設計を考えることが重要です。
風通しや明るさを取り入れやすいのも、吹き抜けのメリットです。吹き抜けは窓を高い位置に設置できるため、低い窓よりも太陽光を取り込みやすく、1階までしっかりと届けてくれます。
隣家との距離感にもよりますが、高い位置の窓であれば周囲からの視線を気にする必要もありません。1階に設置した窓のカーテンを閉めた場合でも、吹き抜けの窓から太陽光を取り入れられるため、一日の長い時間を明るい空間で過ごせます。
また吹き抜けにより縦に広がった空間は、空気の循環もスムーズです。吹き抜けに窓を設置する場合は季節ごとの光の差し込み方や風の流れ方を計算すれば、夏は風通しが良く、冬は暖かい日差しが長時間差し込む過ごしやすい空間になるでしょう。
開放的な空間や風通し、明るさだけでなく、家族間のコミュニケーションが増えるのも、吹き抜けのメリットです。吹き抜けで1階と2階に縦の繋がりができることで、家族の気配が感じやすくなります。
吹き抜けがなければ、2階にいる家族に呼びかけるときにわざわざ階段を上る必要がありますが、吹き抜けがあればリビングや玄関から呼びかけるだけで、相手に声が届きます。思い立った時にすぐにコミュニケーションが取れる空間は孤独を感じさせにくいため、家族の繋がりを強いものにしてくれるでしょう。
吹き抜けについて多くのメリットやデメリット、対策を見ていきましたが、ここからは、実際に建てられた吹き抜けのある家の間取りや実例を見ていきましょう。さまざまなタイプの吹き抜けがありますので、自分たちの家に取り入れたらどうなるか、想像して楽しんでください。
リビングに足を踏み入れると、思わず目がうばわれるほど大きな窓と、ワイドな吹き抜けが特徴の住宅です。家族が一緒に過ごすリビングに大きな吹き抜けを設けたいとのオーナー様の希望通り、大きな窓から差し込む自然光は、家族や来客をあたたかく迎えてくれます。
リビングだけでなく、吹き抜け窓に面する位置に設置された階段ホールにはピアノやハンモックが置かれ、明るい光の中で趣味を楽しんだりくつろいだりすることが可能です。全館空調で温度差もなく過ごしやすい環境は、いつも笑い声の絶えない空間となるでしょう。
家族がくつろげるソファの上方に、惑星のように浮かぶ印象的な照明と吹き抜けが特徴的な住宅です。部屋を広く演出しようとナチュラルな木目やホワイトのインテリアを選ぶ方が多い中、落ち着いたウォールナットでも開放感が得られているのは、吹き抜けのおかげと言えるのではないでしょうか。
階段を降りた先がリビングとなっているため、自然に家族が顔を合わせる機会が増えるのも、こちらの住宅の特徴です。自然光が差し込む吹き抜けに面したセカンドリビングも、ご夫婦で過ごす大切な場所になるでしょう。
ダイニングテーブルとソファ2つという広い間取りにさらに開放感を与えている吹き向けが特徴的な住宅です。柄の異なるソファやキッチン、ピアノの後ろのクロスなどの家具がうまく調和して、ゆったりとエレガントな空間を演出しています。
吹き抜けに設置した窓は一つ大きいものではなく、三つ連なり柔らかく太陽の光をリビングへと届けてくれます。お子様からお年寄りまで、どの世代でも楽しめるリビングとなっているのではないでしょうか。
大開口の窓と吹き抜けがもたらす、圧倒的な開放感と明るさが魅力のLDK。室内と庭がつながるような設計で、自然とともに過ごす心地よい時間を演出します。インテリアは洗練されたブルーとグレーで統一され、モダンで上質な空間に。家族の団らんを彩る理想的な住まいです。
吹抜けの大空間が心地いい、セカンドライフを楽しむ2階建ての建築実例を見る
モノトーンを基調にしたスタイリッシュなLDKに、吹き抜けの開放感が心地よく広がる住まい。オープンキッチンからリビングまで一体感のある空間構成で、家族のつながりを大切にできます。ガラス手すりの階段やアクセントになるオレンジのソファが、上質な空間に華やぎを添えています。
スタイリッシュなインテリアに大きな吹き抜けが家族をつなぐ2階建ての建築実例を見る
開放感あふれる吹き抜けが魅力のリビング空間。縦長のスリット窓から自然光がたっぷりと差し込み、明るく心地よい時間が流れます。スタイリッシュなスケルトン階段やダークグレーのアクセント壁が、上質でモダンな印象を演出。家族が自然と集まる、居心地の良い住まいです。
ダイナミックな吹き抜けが開放感を高める3階建ての建築実例を見る
吹き抜けのあるリビングが、家族の気配を感じられる心地よい空間を演出。ナチュラルな木のぬくもりとグレーのソファが落ち着いた雰囲気を醸し、ゆったりとした時間が流れます。造作収納やテレビボードが空間に統一感をもたらし、暮らしやすさとデザイン性を両立した住まいです。
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吹き抜けから降り注ぐ自然光が、リビング全体をやさしく包み込む明るい住まい。ホワイトを基調とした内装に、深みのあるグリーンのソファが映え、上質で落ち着いた雰囲気を演出しています。キッチンやダイニングも一体感のある配置で、家族が自然と集まりやすい開放的な空間です。
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吹き抜けは部屋を開放的に見せてくれるほか、明るさを取り入れたり家族のコミュニケーションが増えたりとメリットがある一方で、実際に設置して後悔したという方も少なくありません。これから家を持とうと考えている方は、吹き抜けにして後悔したポイントを知り、対策をおこなうことで満足のいく吹き抜けが設置できるでしょう。
今回紹介した対策やポイントだけではなく、実例なども参考に、自分たちにはどのような吹き抜けの間取りや対策がよいか話し合い、家づくりを考えてみてください。
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吹き抜けの失敗例としては、次のような点が挙げられます。
断熱性の低下
吹き抜けによって天井が高くなるため、冬は暖かい空気が上に逃げやすく、夏は冷房の効きが悪くなることがあります。これにより、エネルギーコストが増加する可能性があります。
騒音問題
吹き抜けがあると、家の中の音が反響しやすくなります。リビングでの会話やテレビの音が、家全体に響き渡りやすくなり、特に夜間などは静かな環境を確保しにくくなることがあります。
プライバシーの欠如
吹き抜けがあると、上階から下階の様子が見えやすくなります。これにより、家族間でのプライバシーが確保しにくくなることがあります。
照明の問題
天井が高いため、照明の配置に工夫が必要になります。適切な照明計画を立てないと、部屋全体が暗く感じられたり、照明コストが増加したりすることがあります。
メンテナンスの難しさ
吹き抜け部分の窓掃除や照明の交換など、高所でのメンテナンスが必要になることがあります。これにより、日常のメンテナンスが困難になることがあります。
これらの失敗例を避けるためには、吹き抜けを設計する際に、断熱性や音響対策、照明計画、メンテナンスのしやすさなどを十分に考慮することが重要です。また、プロの意見を参考にしながら、家族のライフスタイルに合った吹き抜けの設計を行うことが望ましいでしょう。
吹き抜けがある家は、その構造上、耐震性に影響を与える可能性があります。
吹き抜け部分は壁が少なく、建物全体の剛性が低下するため、地震などの揺れに対して弱くなることが考えられます。しかし、設計段階で耐震性を考慮し、適切な補強が施されていれば、吹き抜けがあっても十分な耐震性を確保することが可能です。
建築基準法に基づいた設計と、専門家による適切な施工が行われているかが重要になります。
吹き抜けの間取りには、いくつかのデメリットがあります。まず、冷暖房効率が低下することです。空間が広がることで、冷暖房の効きが悪くなり、光熱費が増加する可能性があります。また、音が響きやすく、プライバシーが確保しにくいという点も挙げられます。さらに、掃除やメンテナンスが難しく、高い位置の窓や照明の掃除が手間になることがあります。これらのデメリットを考慮し、設計段階で適切な対策を講じることが重要です。
吹き抜けが人気の理由は、開放感と採光性にあります。吹き抜けを設けることで、天井が高くなり、空間が広く感じられるため、家全体が明るく開放的な印象になります。また、上階の窓から自然光を取り入れることができるため、日中は照明を使わずに過ごせる時間が増え、省エネにもつながります。さらに、家族が異なる階にいても声が届きやすく、コミュニケーションが取りやすいというメリットもあります。ただし、冷暖房効率が悪くなる可能性があるため、断熱性能や空調計画をしっかりと考慮することが重要です。